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“DX”‌で‌建‌設‌業‌界‌が‌変‌わ‌る?‌ ‌コ‌ロ‌ナ‌時‌代‌を‌生‌き‌抜‌く‌た‌め‌の‌デ‌ジ‌タ‌ル‌革‌新‌

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、世界中の人々の生活が変わりました。
日本国内においても、新しい生活様式の浸透に伴い、テレワークや非対面営業といった働き方の変化が現れており、建設業界にも変革のときが訪れています。

現在、建設業界ではICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)やAI(Artificial Intelligence:人工知能)などを取り入れて業務のデジタル化を実現する“建設DX”の推進が進んでいます。本記事では、建設業界で注目されているDXの目的と背景、建設DXによって実現できることを解説します。

目次[非表示]

  1. 1.建設DXとは
    1. 1.1.・クラウド
    2. 1.2.・5G
    3. 1.3.・ICT
    4. 1.4.・IoT
    5. 1.5.・AI
  2. 2.建設DXが注目される背景と目的
  3. 3.建設DXでどんなことができる?
    1. 3.1.BIM/CIM活用で生産プロセスの効率化・高度化
    2. 3.2.ICT建機による施工・管理
    3. 3.3.対面主義にとらわれない働き方
  4. 4.まとめ


建設DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、ITの浸透が人々の生活をあらゆる面でよい方向に変化させるという概念です。

建設DXには、ICTをはじめとするデータやデジタル技術を計画・設計・施工・管理といった各段階で取り入れ、生産性向上や"施工・管理・維持”の省人化・高度化によるビジネスモデルの変革が期待されています。

建設DXに用いられる代表的なデジタル技術には、以下が挙げられます。


・クラウド

インターネットを介してサーバやストレージ、アプリケーションソフトウェアなどのコンピュータ資源を利用する仕組みを指します。インターネット環境があれば利用できるため、距離といった物理的な制限がありません。システムの維持・保守等のコスト削減にも効果が期待できます。


・5G

第5世代移動通信システムと呼ばれる次世代の通信規格を指します。従来の4Gと比較して、超高速化・超低遅延・超多発同時接続などが可能です。より多くの情報をインターネット上で通信できます。


・ICT

PCやタブレットといった通信技術を活用して人とインターネットをつなげる技術を指します。遠隔地からでも作業・確認などを行うことができます。


・IoT

物理的なモノに通信技術を搭載して、人を介さずにインターネット接続できる技術を指します。センサーや遠隔操作によって機器を作動させたり情報収集したりできます。


・AI

人のように情報処理をするようプログラムされたソフトウェア・技術を指します。事前に学習したパターンや、機械学習によって動作を実行できます。


国土交通省は、2016年より“i-Construction”という取組みを開始し、建設現場の生産性向上や人手不足の解消に向けたICT活用を強化しています。5Gといった基幹テクノロジーや計画段階からの3次元データ活用などを推進することで、抜本的な生産性向上や安全性の向上を図るのがねらいです。

非接触・非対面が求められる状況下でも建設業は機能し続けることが必須です。
大手企業に限らず、中小規模の企業においても新技術やデータを活用した建設DXが求められています。


建設DXが注目される背景と目的

建設業界の抱える職人の高齢化や人手不足。国内全体でも少子高齢化が進むなか、建設業が事業を維持しながら省人化を図るには、ビジネスモデルを抜本的に改革する必要があります。

加えて、新型コロナウイルスの影響により、建設業でもテレワークやオンライン会議といった“非接触・リモート型”の働き方への転換が求められています。社会の変化に対応するためにも、既存の建設生産プロセスをアップデートする必要があるでしょう。このような背景から、データやデジタル技術を活用した建設DXが期待されているのです。

また、建設現場は現場主義・紙ベースの仕事が多く、情報共有やコミュニケーションの煩雑化や非効率な事務作業の発生といった課題が見られています。

今後予想される生産年齢人口のさらなる減少に備え、建設現場の生産性向上は不可欠です。建設DXには、建設業界をより最適な形でデジタル化し、遠隔地からの施工・維持管理や効率的かつ安全な職場環境の構築を実現することが求められています。


建設DXでどんなことができる?

建設DXを実現すると、どのようなことが可能になるのでしょうか。
3つの具体例を見てみましょう。


BIM/CIM活用で生産プロセスの効率化・高度化

BIM/CIMとは、測量・調査、計画、設計段階から3次元モデルを導入し、施工や維持管理等の各段階でも情報を充実させつつ活用する生産方式を指します。

施工過程を事前に確認することで、不具合や危険個所をいち早く見つけ、手戻りのない安全な施工が可能になります。設計工程で変更がある場合にもリアルタイムで修正できるため、非効率な作業の削減が期待できます。


ICT建機による施工・管理

ICTを活用することで、各生産プロセスにおいて、高効率・高精度の施工を行うことが可能となります。

建設現場におけるICTには以下のような活用方法があります。

  • ドローンによる施工前の測量
  • ICT重機による法面整形
  • レーザースキャナによる測量
  • ICT建機の施工データによる出来高、出来形計測
  • 3次元データによる施工計画・検査

インターネットやGPS、無線LANなどから得られた電子情報を用いることにより、安全性や品質の確保が可能になるほか、効率的な施工によって生産性向上が期待できます。

また、ICT重機・測量機器などを用いることで、設計データ通りの施工が可能になり、ばらつきのない高品質な仕上がりを実現できます。インターネットを介して遠隔地から操作をすることで、重機との接触リスクや、負担の大きい移動作業などを減らす効果も期待できるでしょう。


対面主義にとらわれない働き方

働き方改革への対応や、新型コロナウイルスの感染予防対策として、対面にとらわれない働き方が推進されています。建設現場や事務所、休憩場所などでの“3密”を回避しつつ、現場の機能を確保するためには、5Gなどの基幹テクノロジーや情報通信機器の活用が必要です。

具体的には、以下のようなツール・技術があります。

  • 施工状況の確認・記録等を行える監視カメラ
  • 遠隔地からの監督業務が可能になるウェアラブルカメラ
  • 5Gを活用して、遠隔地から操作を行う無人化施工技術
  • 事務所と現場をスムーズにつなぐクラウド、コミュニケーションツール

従来は現場で行っていた施工状況や指定材料の確認作業も、遠隔地にある事務所や自宅から実施できます。5GやAIロボット等を活用すれば、業務中の3密を回避できるほか、事故のリスクを減らし、現場の安全性・生産性の向上が期待できます。


まとめ

建設DXは、これまでの建設業界における生産プロセスや働き方を大きく変える取組みです。建設業の人手不足や働き方改革、新型コロナウイルス対策としても重要な役割を担い、これまでのビジネスモデルの抜本的な変革が期待されています。

建設DXが実現することで、施工の省人化や現場作業の高度化・効率化のほか、対面主義にとらわれない柔軟な働き方も可能になります。

自社で建設DXに取組む際は、明確な目標を定め戦略的に進めていきましょう。大々的な建設DXには、多額のコストを要するため、実効性の高い身近な部分から始めていくのもひとつの方法です。

「生産性向上のためにDXに取り組みたいけれど、コストがかかり過ぎる」という場合は、業務の完全なデジタル化ではなく、クラウドを活用したアウトソーシングサービスなども検討してみてください。

日々の業務で負担になりやすい工事写真整理の代行など、現場業務の効率化を後押しするさまざまなサービスが提供されています。

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