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これだけは押さえたい竣工検査の基礎|新人が見落としやすい5つのポイント

これだけは押さえたい竣工検査の基礎|新人が見落としやすい5つのポイント

竣工検査は、工事の品質を最終確認する重要な工程です。


この記事では、竣工検査 基礎を新人施工管理者向けにわかりやすく解説し、

現場でよくある失敗例と対策を紹介します。


現場経験が浅い方でも、この記事を読めば「検査の全体像」と「見落とし防止のコツ」が

すぐに理解できます。



目次





竣工検査とは?新人がまず理解すべき基本の流れ



竣工検査とは、工事の完了時に品質・出来形・安全性などを確認する最終検査のことです。


発注者や監理者、施工者が立ち会い、

図面や仕様書どおりに施工されているかをチェックします。


現場では「工事完成=終わり」ではなく、

この検査に合格して初めて引き渡しが可能になります。


そのため、竣工検査は品質管理の総仕上げとも言える重要な工程です。


基本的な流れは以下のとおりです。


  1. 完成後の自主検査(施工者による確認)


  2. 竣工写真や出来形記録の整理


  3. 検査依頼書の提出


  4. 発注者・監理者立会いによる本検査


  5. 指摘事項の是正・報告


現場の新人は、まず「何を・誰が・いつ」確認するかを把握することが大切です。




竣工検査の基礎知識|確認すべき5つの主要ポイント



竣工検査の基礎を理解するには、

確認項目を5つに分けて整理すると分かりやすくなります。


これらを順に押さえることで、見落としや再提出を防げます。



1. 図面との整合性確認


図面・施工記録・実際の出来形が一致しているかを確認します。


特に配筋位置やアンカー間隔、仕上げ材の種類などは目視+写真+帳票

整合を取るのが基本です。


現場では「図面が最新でなかった」「変更箇所が反映されていなかった」という

ミスが多発します。


必ず最終版図面を使用しましょう。


👉 次の現場では、図面の更新日を黒板にも記載しておきましょう。



2. 出来形・寸法の誤差チェック


出来形とは、実際の施工寸法が設計値に合っているかを確認する検査項目です。


スケールやレベルを使い、許容差(±5mmなど)を超えていないか確認します。


出来形・寸法の誤差チェック

誤差が出た場合は是正後に再計測を行い、記録写真を再撮影します。


👉 測点ごとの計測記録を整理するだけで、後日の指摘が減ります。



3. 写真管理と黒板表記の整合性


黒板の内容(工種・測点・日付)と写真右欄の情報入力欄を一致させることが重要です。


異なる表記があると「別の箇所の写真」と誤解されることがあります。


特に「測点」の誤記や順序の乱れは厳しく指摘されます。


👉 現場で撮影前に黒板テンプレートを統一しておくと効率が上がります。


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4. 是正・再確認の段取り


指摘事項は、一覧で可視化し、再確認の予定を明確にしておくことが重要です。


Excelや専用アプリで「是正No」「確認日」「確認者」を整理しておくと、

上司からの信頼も得られます。


👉 次の検査では、是正一覧表を印刷して持参してみましょう。



5. 清掃・安全標識の最終点検


検査当日は現場の「見た目」も大切です。


養生の残りや標識の欠落は意外に目立ちます。


安全標識・通路確保・清掃完了を確認しておくと印象が大きく変わります。


👉 検査前日に“最終美化チェック”を実施しておきましょう。




新人がやりがちな竣工検査ミスとその原因



竣工検査で多いミスは、「確認・整合・更新」の3つの抜け漏れです。


  1. 黒板記載と台帳情報の不一致


  2. 塗装・配管端部の確認漏れ


  3. 写真の撮影角度ミスによる再撮影


  4. 検査資料の更新忘れ


  5. 上司確認前に提出して差し戻し


これらの原因は、「段取り不足」と「チェックリスト未活用」に集約されます。


新人のうちは、“当日確認ではなく前日段取り”を意識することが最大の防止策です。


👉 前日に30分だけ検査シミュレーションを行ってみましょう。




現役施工管理者が教える!竣工検査をスムーズに進めるコツ



竣工検査をスムーズに進めるには、準備8割・当日2割の意識が大切です。



チェックリストの事前作成


自作または社内テンプレートを使い、検査項目を一覧化します。


例:「出来形」「帳票」「安全」「美観」など4区分に分類して整理。



写真整理・黒板テンプレの統一


撮影ルールを事前に決めておくと、現場間でのバラつきが減ります。


特に「測点表記」「施工者名」「撮影日」を統一するだけで大幅な工数削減になります。



上司・協力会社との事前打合せ


検査当日、上司に「ここがわかりにくい」と指摘されるのは準備不足のサインです。


2日前にはチェックリストを共有し、想定質問に備えておきましょう。



是正対応の可視化


是正箇所の管理を「一覧化+色分け」すると、報告がスムーズです。


👉 次の現場では、是正対応表をGoogleスプレッドシートで共有してみましょう。




まとめ|竣工検査の基礎を押さえれば「指摘ゼロ」に近づく


まとめ|竣工検査の基礎を押さえれば「指摘ゼロ」に近づくまとめ|竣工検査の基礎を押さえれば「指摘ゼロ」に近づく


竣工検査の基礎を理解し、段取り・確認・是正の3つを意識すれば、

検査は格段にスムーズになります。



施工管理者として成長するための3つの実践法


  • 毎回、検査後に「反省メモ」を残す


  • 他現場の検査写真を分析する


  • 上司に質問する前に自分のチェック表を使う


現場では、“基本を徹底できる人が信頼される”という共通認識があります。


竣工検査の基礎を習得し、次の現場で「指摘ゼロ」を目指しましょう。




すぐに試せるチェックリスト

チェック項目

内容

確認済

図面・出来形整合

図面最終版と現場確認済み

写真・黒板整合

黒板内容と入力欄一致

是正箇所整理

修正後の写真保存

清掃・安全標識

現場美観・安全確認

上司・発注者対応

資料・説明準備完了


📘 この記事は、延べ300現場の内業代行・写真整理を行ってきた

施工管理専門会社が執筆しました。


現場経験に基づくリアルな知見をもとに、新人施工管理者が明日から使える実践的ノウハウをお届けしています。


カエレル

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