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出来形検査で不適合が出たときの対応フロー【現場チェックリスト付き】

  • 執筆者の写真: さくら 及川
    さくら 及川
  • 10月6日
  • 読了時間: 5分
出来形検査で不適合が出たときの対応フロー【現場チェックリスト付き】

出来形検査で不適合が出たとき、

どのような対応をすればよいか迷った経験はありませんか。


本記事では「出来形検査 不適合 対応フロー」をキーワードに、

現場ですぐに活用できる手順とチェックリストを解説します。



目次






出来形検査とは?品質管理における重要性



出来形検査とは、

完成した構造物が設計図や仕様書どおりに施工されているかを確認する検査です。


工事における品質管理の要であり、合格しなければ次の工程に進めません。


国土交通省の基準に基づき、道路・橋梁・トンネルなど幅広い工種で実施されます。


もし不適合が判明すれば、再施工や追加コストが発生し、

工期遅延や発注者との信頼関係悪化につながります。


したがって出来形検査は、現場全体の品質・安全性・効率性を支える重要なプロセスです。


👉 品質管理を徹底する第一歩は、出来形検査の意義を正しく理解することです。




不適合が出る主な原因と現場での実例



出来形検査で不適合が出る原因はさまざまですが、代表的なものは以下のとおりです。


  • 施工不良:厚み不足や幅員不足など、設計規格値からの逸脱


  • 測定誤差:測定機器の未校正や作業手順ミス


  • 材料不良:強度不足や規格外の材料を使用した場合


  • 環境要因:天候や地盤条件による精度低下


実際の現場では、舗装厚が2cm不足して再施工となった事例や、

基礎部材の寸法不良により追加費用が発生したケースもあります。


こうした失敗は、現場管理体制の見直しが必要であることを示しています。


👉 自社の過去事例と照らし合わせて、不適合の傾向を把握しておきましょう。




不適合発生時の標準対応フロー



不適合が発生した場合は、慌てずに以下の流れで対応します。


  1. 記録・報告不適合の状況を写真・図面に残し、上司や元請に報告。


  2. 是正処置の検討再施工、補修、設計変更などの是正方法を協議。


  3. 報告書作成不適合内容・原因・是正方法を整理し、正式に文書化。


  4. 検査再実施是正後に再度出来形検査を実施し、合格確認。


  5. 記録保存トレーサビリティを確保し、後日の監査や再発防止に活用。


このフローを徹底すれば、問題を最小限に抑えられます。


逆に、報告を怠ったり記録が不十分だと、監督員からの信頼を損なう恐れがあります。


👉 標準フローを現場全体に浸透させることが、トラブル回避の近道です。




現場で役立つチェックリスト付き対応手順


現場で役立つチェックリスト付き対応手順

不適合対応では、見落とし防止のためチェックリストを活用するのが効果的です。


以下は現場で使える10項目の例です。


  1. 不適合内容を正しく記録したか


  2. 測定データの保存は完了しているか


  3. 元請・監督員へ速やかに報告したか


  4. 是正案を複数検討したか


  5. 再施工の必要有無を確認したか


  6. 補修材や方法が規格に適合しているか


  7. 是正後の再測定を計画したか


  8. 検査記録に署名・承認を得たか


  9. トレーサビリティ資料を整理したか


  10. 再発防止策を共有したか



👉 チェックリストを印刷して現場に掲示し、チーム全員で徹底活用しましょう。




不適合を未然に防ぐための3つのポイント



不適合を防ぐには、事前の施工管理が欠かせません。


  1. 施工前チェック体制の強化着工前に施工手順や図面の確認会を実施。


  2. 測定機器の定期校正GNSSやトータルステーションを定期点検し、精度を維持。


  3. 教育・共有の仕組み不適合事例を社内勉強会で共有し、知識を蓄積。


これらを実行すれば、不適合の発生率を大幅に低減できます。


👉 「未然防止」は最もコストを抑えられる品質管理手段です。




現役施工会社からのアドバイス



私たちは延べ300現場以上で出来形検査に関わってきました。


その経験から強調したいのは「不適合ゼロを目指す姿勢」です。


実務では不適合が完全になくなることは難しいですが、

迅速な対応と共有体制があれば被害は最小限に抑えられます。


例えばある橋梁工事では、早期発見と即時是正により、工期延長を回避できました。


このように「対応の速さ」が現場力を大きく左右します。


👉 現場改善は一人ではなく、チーム全体で取り組むことが重要です。




施工管理者として成長するための3つの実践法



  • 新しい検査基準や技術に常に触れる


  • 是正事例をチームで共有する


  • 現場ごとにチェックリストを改善し続ける




まとめ|不適合対応で現場力を高める


まとめ|不適合対応で現場力を高める

出来形検査で不適合が出た場合は「標準フローに基づいた迅速対応」が鉄則です。


チェックリストを活用すれば、現場の見落としを防ぎ、品質管理のレベルを高められます。


また、不適合の再発防止策を組織全体で共有することが、

工事全体の信頼性向上につながります。


私たちは全国300現場の内業代行サービスを通じて、

品質管理に関わる豊富な実績を積み重ねてきました。


その経験から断言できるのは、不適合対応は現場力を育てる絶好の機会だということです。




すぐに試せるチェックリスト



  •  不適合の内容を正しく記録したか


  •  報告・承認を迅速に行ったか


  •  是正処置と再測定の流れを確認したか


  •  記録・写真を整理したか


  •  再発防止策を共有したか


👉 まずは自社の現場にチェックリストを導入し、改善効果を実感してください。

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