出来形管理表の作り方とサンプル記入例【チェックリスト付き】
- さくら 及川
- 10月6日
- 読了時間: 5分

出来形管理表の作り方を知りたい方へ。
本記事では、基本の記入方法からサンプル記入例、
さらに現場で役立つチェックリストまで詳しく解説します。
施工管理初心者でもすぐに活用できるよう、現場の実例を交えて紹介します。
目次
出来形管理表とは?基本の役割と重要性

出来形管理表とは、施工した構造物や部材が設計図通りに仕上がっているかを
確認・記録するための表です。
施工管理や品質管理の基本ツールとして、国交省や自治体工事では必須となっています。
現場では「どこを」「どのように」施工したのかを明確に残すことが重要です。
出来形管理表が不備だと、検査時に是正や再提出が必要となり、
大きな手戻りが発生する恐れがあります。
例えば、測点の記載漏れや単位表記の誤りは非常に多く見られるミスです。
こうした初歩的なミスでも、工事全体の進捗に影響します。
そのため、基本の役割を理解したうえで正確に記録することが欠かせません。
出来形管理表の作り方【初心者向け解説】
出来形管理表の作り方は、大きく以下の流れで整理できます。
工事名称や測点の記入:黒板や設計図に記載された情報を正確に反映させます。
施工数量の記録:長さ、幅、厚さなどを現場実測値として記録。単位は必ず統一する必要があります。
使用材料や施工日:工事写真と合わせて入力し、工程と整合させます。
備考欄:特記事項や検査時の確認事項を記載しておくと後のトラブル防止につながります。
初心者がつまずきやすいのは「測点記録の順序」と「数量の単位換算」です。
ミリとセンチが混在すると、後の出来形検査で整合性が取れなくなります。
サンプル記入例で理解する!実務での活用方法
ここでは、出来形管理表のサンプル記入例を紹介します。
サンプル例:道路舗装工事の出来形管理表
測点:L=20m(10+0〜10+20)
舗装厚:50mm
使用アスファルト量:3.2t
施工日:2023年6月15日
備考:天候晴れ、表面温度28℃
このように、必要項目を網羅的に記録することが大切です。
特に「測点と施工数量の整合性」がないと、検査で不合格になるケースがあります。
また、工事写真と出来形管理表を紐づけて保存することも重要です。
黒板の表記と管理表の内容が一致していなければ、再撮影が必要になる場合もあります。
チェックリスト付き:出来形管理表を正しく運用するコツ

出来形管理表を正しく使うために、以下のチェックリストを活用してください。
測点の記載が図面と一致しているか
単位が統一されているか(mm/m)
工事写真と管理表の情報が整合しているか
日付・施工者名が記録されているか
不安全行動が写っていないか
現場では、単純な書き間違いが多く発生します。
例えば「浸透深傷試験」と誤記してしまうと、検査員から即座に指摘されます。
こうした誤記を防ぐには、チェックリストを習慣的に使うことが効果的です。
出来形管理表の効率化につながる工夫
近年は、DX化や電子化の進展により、出来形管理表の効率化が進んでいます。
エクセルテンプレートの活用:定型フォーマットを準備し、入力負担を軽減
クラウド管理:現場と事務所でリアルタイム共有が可能
スマホ入力:アプリを用いた簡易入力で、紙黒板を不要にするケースも増加
これにより、検査時の書類不備や再提出を大幅に削減できます。
現役施工会社が語る!実務で役立つ運用ポイント
当社は全国300現場以上で写真整理と内業代行を行ってきました。
その中で感じるのは、「現場目線での工夫」が最も効果的だということです。
例えば、出来形検査前に写真と管理表を並行チェックするルールを設けると、
不備率を20%以上削減できました。
また、測点の記入を若手社員とダブルチェックすることで、誤記を未然に防げます。
実際の経験をもとにしたノウハウを取り入れることで、単なる形式的な記録から
「現場に役立つ管理表」へと変わります。
施工管理者として成長するための3つの実践法
毎日の出来形管理表を必ず翌日チェックする
記録だけでなく「なぜその数値なのか」を理解する
チェックリストを仲間と共有して改善点を話し合う
まとめ

出来形管理表は、施工管理の基本であり品質保証の根幹を支える重要なツールです。
正しい作り方を理解し、サンプル記入例やチェックリストを活用することで、
現場の効率と品質を大きく向上できます。
私たちは延べ300現場以上で写真整理を代行してきた経験を持つ施工会社です。
実務に基づいた知見を今後も発信していきます。
すぐに試せるチェックリスト
✅測点と数量が図面と一致しているか
✅単位表記にブレがないか
✅写真と管理表が対応しているか
✅施工日・施工者名を記入したか
✅誤記や表記ゆれがないか
👉 今日からこのチェックリストを活用して、現場での出来形管理をより確実に進めてください。



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