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新人がやりがちな竣工検査のミスと対策|上司に指摘されない段取りのコツ

  • 執筆者の写真: さくら 及川
    さくら 及川
  • 11月10日
  • 読了時間: 5分
新人がやりがちな竣工検査のミスと対策|上司に指摘されない段取りのコツ

竣工検査のミスや段取りの不備は、

新人施工管理者が最もつまずきやすいポイントのひとつです。


この記事では、実際の現場でよくあるミス事例とその具体的な対策・段取り方法をわかりやすく紹介します。


「上司に何度もやり直しを言われる」「検査準備でバタつく」と感じている方に、即実践できる改善のヒントをお伝えします。



目次





竣工検査でミスが起こる原因とは?



竣工検査でのミスの多くは、段取り不足と確認漏れが原因です。


特に新人施工管理者は、社内検査や出来形確認の段階で「もう大丈夫」と思い込むケースが多く見られます。



主な原因は次の3つです


  1. 経験不足:検査手順や書類の優先順位が把握できていない。


  2. 引継ぎ不備:前任者からの情報が整理されていない。


  3. 確認不足:書類・写真・現場の整合を確認しないまま提出。


竣工検査は、工事の最終成果を証明する重要なプロセスです。


「社内検査が通れば問題ない」という思い込みは危険です。


ミスの大半は準備段階で防げます。チェックは“前倒し”を意識しましょう。



新人が陥りやすい竣工検査のミス5選



① 書類と写真の整合が取れていない


黒板の内容と写真右欄が異なっていたり、日付がズレているケースが最も多いミスです。


例えば「工種:法面整形」「測点:No.3+10」と黒板に書いてあるのに、

情報欄には「法面整正」と記載しているなど。



対策

  • 提出前に「黒板・右欄・出来形表」を並べて照合する。


  • 社内チェックリストに“整合確認”欄を追加する。



② 出来形計測値や数量が図面と不一致


測点ズレや単位間違い(mm・m)が多く、検査当日に再計測を求められることも。


対策


  • 出来形表を図面に重ねて照合する。


  • 計測データは第三者チェックを必ず受ける。



③ 社内検査での確認不足


「社内検査=形式的な流れ」になっており、現場の不備を見落とすことがあります。


対策


  • 発注者検査を想定して、「質疑応答リハーサル」を実施。


  • 検査ルートを歩きながら、チェックリストで再確認。



④ 検査ルート・動線の把握不足


検査当日に「案内ルートが分からず立ち往生」するのもよくある失敗。


対策


  • 検査前日にチームで“ルート通し”を行う。


  • 案内順序をホワイトボードに書き出して共有。



⑤ 是正対応後の再確認を怠る


指摘箇所の再撮影や再登録を忘れ、再提出で時間を失うケース。


対策


  • 是正管理表を作成し、担当者と期限を明記。


  • 再撮影後はフォルダ整理・命名ルールを統一。


 ミスを“修正する前提”で動かず、“発生しない段取り”を最優先に考えましょう。



竣工検査前にミスを防ぐ段取り手順



竣工検査の段取りを明確にすれば、作業の抜けや重複を防げます。



段取り① 書類と写真を同時に整理する


書類だけ先行すると、写真の整合ミスが発生しやすくなります。


  • 写真台帳を見ながら出来形表を修正。


  • 出来形データと撮影日付を一致させる。



段取り② チームで役割分担を明確にする


担当者を明確にしないと、チェックの漏れや責任の所在が曖昧になります。


  • 書類担当・現場担当・説明担当を決定。


  • チェックリストに“担当名”を記入し共有。



段取り③ 社内検査→是正→再確認の3サイクル


1回の確認で終わらせず、3段階で精度を高めましょう。


  • 社内検査で不備を洗い出し


  • 是正箇所をExcelで管理


  • 再確認で抜けをゼロにする

竣工検査の段取りは“準備7割・当日3割”。前日までに8割完了を目指しましょう。



上司に指摘されないためのチェックポイント集



書類・写真の確認項目


  • 測点・日付・工種の一致


  • 黒板・右欄の整合


  • 試験成績書・出来形表の有効期限確認



現場環境・安全面の確認項目


  • 清掃・足場・通路の整理整頓


  • 看板・標識・方向表示の統一


  • 検査ルート上の障害物撤去


検査前日に“5分間セルフチェック”を行うだけで、指摘率は大幅に減少します。


ミスを防ぐ段取り力を高める3つのコツ



① 「確認の順番」を固定化する


毎回バラバラな順番で確認していると、見落としが生まれます。


→ 書類 → 写真 → 現場 の順で統一しましょう。



② 検査想定の「リハーサル」を行う


実際の質疑を想定し、発注者役・説明役に分かれて練習するだけで大きな差が出ます。



③ 自分専用の“検査メモ”を持つ


検査中に指摘を受けたら、すぐにメモして次回へ反映。


これを積み重ねると「自分専用のチェックテンプレート」が作れます。


 “メモ→改善→共有”を繰り返し、自分の段取りを育てましょう。



まとめ|竣工検査のミスは段取りで防げる



竣工検査のミスは「確認不足」ではなく「段取り不足」から生まれます。


正しい手順とチェック体制を整えれば、上司からの指摘は確実に減ります。



施工管理者として成長するための3つの実践法


  • 検査前日に「整合チェック」を必ず実施する


  • 書類と写真をペアで確認する習慣をつける


  • チーム全体で段取り表を共有し、情報の見える化を進める


すぐに試せるチェックリスト


✅ 書類と写真の整合を確認したか


✅ 測点・日付のズレを修正したか


✅ 検査ルートの確認を終えたか


✅ 是正管理表を作成したか


✅ 発注者質問への想定回答を用意したか



執筆者情報


カエレル

本記事は、全国300現場以上の写真整理・内業代行を行う施工支援会社が執筆しています。


実際の検査対応経験をもとに、新人施工管理者が“現場で即使える段取り力”を身につけられるよう解説しました。

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